投稿日2015年2月1日 地域のエネルギーコミュニティ基地「木の駅」プロジェクト

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概要

目的

  • 間伐材(林地残材)の有効利用による林業大改革(森林整備加速化、大規模林業から自伐型林業等)と中山間地域活性化
  • バイオマス活用による、化石燃料から再生エネルギーへの転換加速。

実施概要

  • どの林業施業スタイル(森林ボランティア、土日林業サラリーマン型、副業型及び専業、集落営林型など)でも出てくるすべての間伐材(林地残材含む)をいつでも気軽に受け入れる間伐材収集中間土場「木の駅」を川上に配し、中山間地域での「人、木、お金」の循環を生むコミュニティの場をつくり出すしくみ「木の駅」プロジェクト。
  • 「木の駅」は、林地残材等の買取りを主事業とし、製紙原料や再生エネルギーへの転売、薪製造・薪販売(薪ステーション)、地域通貨券の発行、新しいライフスタイルを求める「都市住民薪ユーザークラブ」(仮称)運営、中山間地域における限界集落対策事業(高齢者宅“福祉薪”宅配事業)等の事業を展開する。

期待効果

その他、特徴的な効果

  • 高齢者福祉対策(限界集落対策)
  • 薪利用による“火のあるライフスタイル”推進
  • モリ券(地域通貨券)発行による地域経済への貢献
  • 自伐型林業促進による50万人雇用&UIターン定住促進

実施内容とポイント

全体を通じたポイント・考え方

  • 地域のコミュニティスペース「木の駅」へ多様な方々が集まってくる中、森林ボランティアから簡易な出荷者へ、そして副業型林業、専業林家へと自伐型林業としてステップアップするためのきっかけを提供する。
  • 大規模林業だけが林業ではなく、個人や地域、寄合い(チーム)でできるかつての林業(昭和30年代は50万人が従事)を目指す。

パーツ1間伐材収集中間土場運営事業(林地残材等買取事業)

実施内容
  • 川上に中間土場をつくる。
  • 中山間地域の中間収集土場として間伐材(林地残材含む)の買取りとパルププラント及び木質バイオマス(FIT対応)プラント等への転売
  • 木材収集圏を対象に、フォーラム・シンポジウム等を数回程度開催し、周知を図る。
ポイント・考え方
  • 隣り合う複数の関係自治体との協働とする。
  • 未利用木材、一般木材等、すべての間伐材を受け入れ、FIT対応に即した明確な仕分けを行うこと。このとき、産廃材の受け入れに注意する。

パーツ2地域通貨券発行事業

実施内容 間伐材買取りに際して「現金+モリ券(地域通貨券)」で精算を行う。
ポイント・考え方
  • 地域通貨券流通は、地域内(または流域内)の商業施設、個人商店等に限定する。ガソリンスタンドでも喜ばれるため加盟店に入れるとなおよい。
  • 現金と地域通貨券の割合はできれば50:50がよい。

パーツ3薪製造・販売事業

実施内容 間伐材のうち主に広葉樹を薪化し、薪ボイラーや薪ストーブ使用者に販売する。
ポイント・考え方
  • 広葉樹は薪ストーブ、針葉樹は薪ボイラというように、薪販売先ルートを確保し、販売促進につなげる。
  • 都市住民(特に若夫婦)の近年の傾向として新築・増改築時に薪ストーブを導入する家庭が増えており、ネットを通じて自然に広がる。
  • 含水率や形状を問わない取引きをおこない、販売単価を抑える。製品ではなく原料として買い手側に周知する。

パーツ4「都市住民薪ユーザークラブ」(仮称)運営

実施内容 主に都市における薪ストーブ設置ユーザーをターゲットに「都市住民薪ユーザークラブ」(仮称)を設立する。
ポイント・考え方
  • クラブ会員の手による薪製造及び販売、コミュニケーションの場創出などの効果が期待できる。
  • 例えば毎週金曜日、愛好家自らが薪製造を実施、自らが使う薪と一般販売用を製造する。また、月1回の休日(10月~6月)は薪祭りと称し、薪による様々なイベントを絡ませ、会員と地域住民のコミュニティの場とするなどのプランが考えられる。

パーツ5限界集落対策事業(高齢者宅“福祉薪”宅配事業)

実施内容
  • 山間地域在住の高齢者宅(独居、高齢者のみ世帯)への“ワンコイン薪宅配サービス”を提供。約200kgの薪を月一回、500円で配布する。
  • 配布時、見守りと買物代行サービスを兼ね、福祉活動と環境活動の融合させる。
ポイント・考え方
  • 昔のように集落コミュニティも希薄になり、高齢者のみ世帯も増え、近隣からの薪の調達が困難になっている。500円の支出が困難な方からは徴収しないという低所得者への配慮も必要。
  • 長く暮らしてきた地域(自宅)で終末を送ってもらうターミナルケアの一つである。
  • 中山間地域福祉活動の大切なしくみとして、各地域の社会福祉協議会(見守り活動)との協働を推奨する。

実施主体・協働・推奨される自治体

実施主体

官民協働(行政とNPO、行政と企業・団体、行政と地域・集落)

住民・行政参加度

総合
住民・事業者3:行政主体3
資金
行政主導
マンパワー
住民・事業者主体

協働によりどのような相乗効果を期待できるか

  • 森林整備の加速化と地域内経済の発展
  • 都市から地域への還流

推奨自治体の自然・社会的要件等

どの自治体でも森林はあるので、事業の大小にかかわらず林業を地域振興の主軸の一つとして、どの自治体でも取り入れることができる。

参考事例

事例名木の駅プロジェクト
参考URLhttp://kinoeki.pokupoku.org/
団体名土佐の森林救援隊
参考URLhttp://mori100s.exblog.jp/

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