投稿日2015年2月1日 メタン発酵消化液の液肥としての農業利用

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概要

目的

  • 地域にある未利用のバイオマスを活用し、エネルギーと有機肥料を同時により低コストで生み出し、地域でのエネルギー循環と資源循環ならびに環境保全型農業の普及を図る。

実施概要

バイオガス発電施設において一般家庭から出る生ごみや企業から排出される食品残さ、畜産ふん尿等を原料として、メタン発酵によりバイオガスを発生させ、これを燃料として発電を行い、バイオガスを取り出した際に発生するメタン発酵消化液を液肥として農業利用する。

メタン発酵消化液には肥料としての有効成分が含まれているため、液肥として農業に有効活用できるだけでなく、多量の電力や化学薬品を必要とする排水処理を止めることで、人と自然にやさしい資源循環型農業を普及させる。

期待効果

その他、特徴的な効果

メタン発酵普及の壁となっている、消化液の処理に係るコストを低減することができる。

実施内容とポイント

全体を通じたポイント・考え方

メタン発酵消化液を液肥として活用することでコストの低減を図ること、液肥を用いて栽培された農産物を資源循環型農産物としてブランド化を進め、農業振興を図ることが重要。

ステップ1施設整備

ステップ1−1 地域未利用バイオマスの活用検討

実施内容 地域で課題となる生ごみや、し尿、家畜糞尿等の処理方法や、その再生可能エネルギー及び液肥等としての活用方法を検討する。
ポイント・考え方 行政、事業者、農家、専門家等による検討会議により、検討する。

ステップ1−2 施設の整備

実施内容 整備計画・事業計画を策定し、施設の整備を進める。
ポイント・考え方 ・事業規模等地域にあった整備計画を策定する。
・環境アセスメントを実施する。

ステップ2事業実施の手順

ステップ2−1 メタン発酵消化液の利用調整

実施内容 メタン発酵消化液の利用調整を行う。
ポイント・考え方
  • メタン発酵消化液(液肥)の排出量を把握する。
  • 利用農家、必要量の把握と液肥散布日程の調整を行う。

ステップ2−2 消化液を用いて栽培した農産物のブランド化

実施内容 メタン発酵消化液を用いて栽培した農産物をブランド化し、資源循環型農業の振興を図る。
ポイント・考え方 ・液肥を利用する農家で構成する組合や団体を設立し、より多くの農家が効率的に液肥を利用し、かつ販路拡大等農業振興につながる仕組みづくりを行う。

実施主体・協働・推奨される自治体

実施主体

自治体、運営主体(民間事業者)、農業者等

住民・行政参加度

総合
住民・事業者3:行政主体3
資金
行政主導4:住民・事業者2
マンパワー
住民・事業者3:行政主体3

協働によりどのような相乗効果を期待できるか

・行政が主体的に参画することで、事業参加への安心感、事業の継続性が図れる。
・農業者が主体的に参画することで、農家同士の口コミによる拡大、地域での自主的な取り組み参加への発展が図れる。
・行政と農業者が主体的に参画することで、採れた作物を資源循環型農産物としてブランド化を図るなど、農家と一体となった環境保全型農業の振興を推進できる。

推奨自治体の自然・社会的要件等

人口規模は問わないが、食品残さや畜産ふん尿等の処理に課題があり、ある程度の農家数がある自治体が対象となる。

参考事例

自治体名京都府京丹後市
事例名メタン発酵消化液の液肥としての農業利用  
キャッチフレーズ「環のちから」のまちづくり