投稿日2016年3月30日 まちづくりの装置としての公共交通の再活性化(LRTとまちづくり)

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概要

目的

  • 自動車に依存している地域で、住民の「足」を確保
  • まちづくりの装置としての公共交通機関の存続と、利用者の継続的な増加
  • 交通・運輸部門の二酸化炭素排出量の抑制

実施概要

  • 民間事業者から引き継いだ第三セクターで、公共交通事業(路面電車)の廃止を防ぎ、地域に社会的利益をもたらす財産として引き継ぐ。
  • 住民との対話を図りながら利用促進と経営合理化をすすめ、利用者のV字回復を図る。
  • 路面電車だけではなくバスにも応用可能。

期待効果

その他、特徴的な効果

  • 少子化、景気低迷の状況下での利用者のV字回復
  • 地域の公共交通(三セク鉄道)廃止の危機からの脱却

実施内容とポイント

全体を通じたポイント・考え方

  • 赤字であることのデメリットを超える地域鉄道の社会的利益を地域の人々が共有したうえで、利用者増加策や経営合理化策を実施する。
  • 行政には、国や事業者任せでない活用施策の実施と経費負担の「決意と実行」を、住民には存続要望にはとどまらない実際の利活用と市民出資などの「熱意と行動」を求める。

ステップ1住民グループの結成

実施内容
  • 住民グループの結成と住民グループによる出前フォーラムの実施
  • 自治会、婦人会等の各種の地域グループ・団体に出向いて住民集会を行う。
  • 存続と活用を求めるポスター等の掲示と署名運動
ポイント・考え方
  • 自発的な住民の集まりであること(行政のサポート等があっても可)。
  • 各地域の団体の課題や関心事を盛り込んで、公共交通機関の存続にとどまらない、まちづくりのための集会となるように。
  • 単なる公共交通機関ではなく、まちづくりの装置としての公共交通を認識できるように、集会の持ち方を工夫する。
  • 存続を求める住民の声を顕在化する具体的な活動づくり、それを担う婦人会等の住民グループへの働きかけと自発性の尊重。

ステップ2地方議会(都道府県及び市町村両者)での存続決議

実施内容 地方議会(都道府県及び市町村両者)での存続決議をする
ポイント・考え方
  • 赤字であることを前提とした存続の決定。
  • 社会的利益の確認・住民との共有化。

ステップ3課題の解消

実施内容
  • 利用しないことの理由となっていた「乗り心地が悪い、のろい、暑い、高い」の課題の解消。
  • 運賃の値下げ、学生年間定期の発売、新型低床型車両の導入、レールと変電所の更新、電停のバリアフリー化、地域行事での活用
  • JR等の基幹鉄道駅への乗り入れ
ポイント・考え方
  • 利用者、住民の意向の把握
  • 行政による一定の財政負担
  • 第三セクターへの市民出資募金の実施
  • 基幹鉄道駅との傘が要らない結節をすすめる。JR駅前電停ではなく、駅舎で直接乗り換えられる

実施主体・協働・推奨される自治体

実施主体

協議会、NPO、住民、事業者、外郭団体、行政

住民・行政参加度

総合
住民・事業者3:行政主体3
資金
住民・事業者3:行政主体3
マンパワー
住民・事業者3:行政主体3

協働によりどのような相乗効果を期待できるか

まちづくりの装置しての公共交通機関の社会的価値の共有化 営業は赤字でも、地域社会としての「黒字」であることの認識の共有化
利用者数のV字回復の実現と、行政から財政負担に対する住民の理解

推奨自治体の自然・社会的要件等

地方鉄道だけではなく、バスにも応用が可能

参考事例

自治体名高岡市
事例名万葉線
参考URLhttp://www.manyosen.co.jp/ http://ractama.cocolog-nifty.com/blog/

住民の自発的活動と行政の協働
利用者のV字回復
延伸を求める市民活動もおこっている

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